俺たちゃ街の ミスター・バイク!?
韓国 ソウル バイク事情
ミスターバイクもでっかくなったことだし、あたしも狭い日本からマナコをグイグイってでっかく開いて海外に目
を向けてみよー!海外と言ってもお隣の韓国はどうなんだ?
バイクの話なんか聞いたこともないよ。そうだろ?時々アジアなバイクが輸入されてショップで見かける程度、
キムチと焼き肉くらいしか知らねぇ。そうか、俺もそうだ。
一時、韓流ブームなんて言われたヨン様って今何してるんだろう。
ところが日本よりも寒いところで奴らはは走っていた。バイクがとにかく多いんだ。バイクがなければなりたたな
いケータリングの世界があった。そこには昭和40年代のパワーがあった。
高性能なエンジンを手に入れた韓国のバイク文化は、明らかに日本と違うベクトルで成長していた。
![]() ![]() そんなソウルで見かけたのが妙なバイク達だ。古いVFかな?あれ、なんだこれ、トライクというか三輪だ。 この異様なトランポを無理矢理付けたバイクをかなり見かける。取り付けはいい加減で、サスがギーギー ガタガタ悲鳴をあげているのが多い。 そしてもう一台。レプリカのクセに巨大なキャリアが取り付けてある。HONDA CB400系改も見かける。 で、このキャリアを休みの日に取り外す?いや、それは無理だろう。完全に貨物使用だ。タイヤは四角く 削れている。 小排気量は空ぶかし上等、全開走行でがんばっている。バイクが来ると音が大きいのですぐにわかる。 嬉しいことに、まだまだ2ストがたくさん走っている。 みんな一様にハンドルカバーを装着、なんだか微笑ましい。それに正直、ナンバー無いのが多いし、どうい う事やねん・・・。
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![]() ![]() いろいろ寄せ集めで出来たバイク。前後のホイールが違うし荷台用サスを追加?スタンドも変だ。 なんで一人乗りなんだ?ツーリングに出かけるつもりは全く無いのか? このキャリアなら、ゴビ砂漠どころか、世界一周できそうだ。 挑戦的な角度で突き出されたキャリアの下に、箱がぶら下がっている。そこまでして運ぶのか? 貨物改のバイクは築地で見かけることはあるが、ここまで可笑しいのは初。 この国は大陸に近いため、黄砂や慢性的なスモッグが激しい。黒っぽいバイクは汚れが激しく、生活感 あふれる改造車はホコリっぽい。かわいそうだけど、キレイに掃除されてない。
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![]() ![]() 建具屋から発進したコイツは看板を運んでいる。時速80キロくらいで併走したが追いつけない。 そして荷物満載のバイクが市場から出てきた、積載量にはまだ余裕があると見た。
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![]() ![]() 考えてみると軽四貨物車はほとんど走っていない。その割にやたら多いのが、この貨物バイク達だ。 ちょっとした仕入れや配達に使われているんだと思う。「ちょっとした」という言葉が適切かどうか、この街に 慣れてしまうと判らなくなってしまう。 |
![]() ![]() 交差点ではクルマの間を縫って先頭に貨物バイク集団が並ぶ。二輪停止線なんか無いので、横断歩道 を無視して前に並ぶ。発進は全開だ、その速さは50ccとは まるで違う次元。 みんなカッ飛んでいくのでクルマも前に出るのを嫌がらない。 タイカブをベースに、アメリカンなタンクが装着されているモデルが一番流行ってるみたい。
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![]() ![]() コリアンスクーターの最新モデル、きれいにまとまっているようで、実はかなり強引なキャリアの付け方。 タンデムステップを利用、荷台部分は折りたたみ式、シートは痛めない。 しかし自作とは思えない作り、汎用性の高さに、キャリア製作メーカーの存在を確信するのであった。 「俺のデカいキャリアに ヨジャ(韓国語で女性)のトナカイも驚くぜ!」こんな会話がソウルのあちこちで聞かれる。 宅配ライダー達の会話、もちろん韓国語で、本当は何を言っているかはわからない。
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![]() ![]() 普通のライダーが居ないのかというと、「ネー!」(韓国語でYES)と言うしか無いくらい少ない。 ヘルメットに携帯電話を挟んで固定し、話をしながら走行するのがブーム。 ミドルスクーター、正体不明のちびアメリカン、レプリカの順。オフ車やモタードはまだブームになっていない。 一番多いのはホンダ系デーリム、そしてスズキ系ヒョーソンというメーカーのバイク。日本製も時々見かける。 言い換えれば日本製バイクも多い。ただ、普通のバイクが新鮮に見える。
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これを見て韓国でツーリングしてみたい奴はいるか?
一つ、気をつけないといけないのは「排気量に関わらずオートバイは高速道路乗り入れ禁止」というルール。
将来かわるかもしれないが・・・。
先述したが、バイクは右側通行。これは2日もいれば慣れる・・・。
そしてこの写真は12月に撮ったもの。春にバイクの数は倍増し、街は大混乱になると予想する。
ソウルの運送バイク達、マイナスが続く気温の中、彼らは生きるために今日も必死に走っている。
松本 つかさ